採算性を高めるためのIT活用について

採算性を高めるためのIT活用について

2019年 5月号

「IT活用を進めなければならない」とお考えの企業はたくさんあると思います。インターネットを活用しなければ、ホームページを活用しなければ、と様々なアイデアが時には焦りのような心理状態が渦巻くこともあるでしょう。それはよくあることでして、何も大きな心配や焦りを感じる必要はないことかもしれません。なぜなら、その原因はほとんどの場合は「混沌」という簡単な要因であることが多いからです。つまりはIT活用を考えた時の悩みの原因は「混沌」であるということを経営管理、IT企画、情報システム部門などの責任者や担当者が知識として知っていればよいことであり、その時点で問題の第一歩は既に解決しているということになるのです。

「何をすればよいのかわからない」「何から手をつればよいのかわからない」という声が頻繁にあがり、結局は時間ばかりが経過してしまい、IT活用が実質的には進まず、以前と何も変わらず、もしくは何かしらの悪化が進み、失敗に終わってしまうことや立ち消えになることがよくあります。そうならないために始めの段階で考えておかなければならないことが一つあります。それがIT活用の目的は何かということです。企業によって色々な目的があるかとは思いますが、あえて一つあげるなら採算性を高めることです。

企業の目的の中で採算性をあげる必要がないということはむしろ考え難いことです。採算性を向上させるという目的を達成するためにはこのIT活用というソリューションは長けており、とても得意な分野です。ですから、始めに明確な目的として採算性を高めるためにIT活用を進めるという方針を決定することが重要なのです。そしてその後はシステムコンサルタントなどに相談して進めていくことや、担当者がIT戦略の実務スキルを身に付けて、会社の中にある混沌と戦っていけばよいのです。

混沌とは高度なITスキルやIT知識を持ったスペシャリストであれば、その原因となる問題点を専門的なアナライズやリサーチで発見することができ、ソリューションの具体的な方法やプランを導き出すことができます。会社はその中で採算性を向上させることが今回のIT活用の目的であることをしっかり忘れずに、現状の混沌状態の診断や解決させるべき具体的な方法やプランを理解して、進めて行く事が重要です。IT活用は業績の採算性を高めることに対してとても有益な改善策です。まずは採算性を高めるという目標を決定して、その具体策として必ずIT活用を成功させようということで取組んでいくことが、会社も社員もハッピーになることに繋がるのではないでしょうか。