「トラブルの未然防止や事前対策」について

「トラブルの未然防止や事前対策」について

2015年 11月号

ITシステムへの依存が高い業務を行っているにも関わらず、突然発生するトラブルに対する対策を疎かにしてしまい非常に高いリスクを抱えてしまっていることがあります。問題は「おそらく大丈夫だろう。」とか「今まで問題が無いから大丈夫だろう。」という楽観的な判断をしていることが多くの理由だろうと考えられます。日常業務が多忙であるため、リスク管理に対して優先順位を下げてしまうことは理解できるのですが、やはり問題であることは認識しておかなければならないことだと思います。

ITシステムを導入している組織の中には多くのシステム利用者が存在します。彼らが日々、何を行っているかということを管理したり、システム利用に対して指導や制限を完全に行うことは非常に難しい事項です。原因は様々ありますが、情報システムは壊れてしまったり、不具合を起こす可能性を常に持っていることになります。それがどんな要因でいつ発生するかが全く分からないことが多いということです。そう考えると災害に近いのかもしれません。

予期せぬ問題の発生に対するリスクの管理ということはなにもお客様側だけに起こることではなく、私たちのようなシステムを開発する側も常に大切に考えなければならないことでもあります。プロジェクトを進めていくにあたって、人的な問題や要求や仕様の大幅な変更やその他の予期せぬ要因で進捗が予定通りにならないとがあります。しかし、このような問題も未然防止や事前対策などがしっかりと考えられていれば発生した問題によって被る被害を少なく抑えることができるのです。

ITシステムにおけるトラブルの未然防止や事前対策でひとつできるお勧めのことはいわゆる「保守サービス」を受けておくことです。言い方は「保守」、「メンテナンス」、「サポート」など色々あると思いますが、このようなサービスに費用を掛けてでも受けておくとこはとても重要です。うまくいっている組織(やプロジェクト)にはうまくいっている理由があると言われますが、それは正にその通りだと思います。その理由の一つが「トラブルの未然防止や事前対策」なのではないかと思います。